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高柳泰世 『たたかえ! 色覚異常者 』 (主婦の友社,1998年)
ISBN4-07-221267-9僕自身、色弱ですが、いわゆる「差別」のような体験はありません。しかし子供が小学校で色覚検査を受けて「色覚異常」を宣告されショックを受ける母親は多いようです。
戦後の教科書には色覚異常などの遺伝病に関して「私たちはよく調べて、不用意に結婚したり、子供を産んだりすることを避けなければならない」などと、実に酷いことが書かれてきたのです。まさに国が差別を奨励しているのです。問題は、セクハラなどと同じで、差別する側はことさら差別の意図はないことが結果的に差別につながっているというところにあるのです。
本書には、色覚異常者本人やその家族からの生々しい声が詰まっています。著者らの運動によって、大学入試から色覚条項はほとんど消えましたが、街の中には、地下鉄の路線表示や、電子機器の赤と緑のランプなど、色覚異常者には暮らしにくい条件が一杯です。
僕自身の色弱ライフについてはこちら。
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