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高杉晋吾 『崩壊する産廃政策 』 (日本評論社,2003年)
ISBN4-535-58344-7青森・岩手産廃不法投棄事件がなぜ起こったのかというテーマを、現場取材に基づいて追求したドキュメンタリーです。著者は以前から不法投棄問題の取材を続けてきており、今回の事件発覚に先立つ埼玉、唐津、豊島、所沢などにおける事件・事故との関連を分析しています。また、関連自治体が適切な手を打ってこなかったこと、さらには、都市部の産業廃棄物を地方で処理することを許容する国の産廃政策が根本的な要因になっていると論じています。
廃棄物の自区内処理という原則については、一方でリサイクルビジネスの健全な発達を阻害する要因としても指摘されているところであり、僕はこの結論に直ちに賛成することはできませんが、問題の構造を解き明かしてくれたという意味では、大変興味深い本でした。
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